仮に滝口さんとしますが、父の転勤でしばらく住んでいたアパートの近くに変な噂がある家があった。
誰も住んでないのだが、その家の窓や扉は板などで頑丈に打ちつけられ中を覗けないようにしてある。
ただある日見たら、一枚だけ窓が誰かの手によって壊されていた。
その窓から友達が老人が窓から見てたとか、誰かの声が聞こえたとか噂が飛び交った。
彼はその日なんとなく友達に誘われて覗ける場所に行った。
その家の周りはあまり人通りの多くない場所だから、気にせず覗けた。塀の穴からずっとただ黙って見ていた。
だが何時間経っても全然何も起こらないし見えない。
帰ろうとしたとき、友達が「あっ」と声を上げた。
なんだと振り返ると「覗いてみろ」と言われ覗くと、誰も住んでいないはずの窓からかすかに明かりがもれていた。
窓とかドアは打ちつけられていてはいれないはずなのに、なぜと思ってるとどこからか線香の香りが漂ってきた。
そして小さな金属音。
カチカチと金属と金属をぶつけるような音がしてきた。
さすがに怖くなり家に帰った。
そのことは学校中噂になってその家にはやはり何かあるってことになった。
果たして彼らが見たもの聞いたものは何だったのか。
今はもうその家はないようなので、確かめようがないが、家が壊されたとき、あらゆる種類の大量の人形が出てきたという。
そのすべての人形にはなぜか首がなかったらしい。
おあげ (2013/10/30 Wed 22:01:22) ID:1Yjg2YjkyYTQ AU