「あの大塚という人、なにもわかっていない」
レナーテがポツリとつぶやいた。
「それはどうかなぁ?」
「え?」
「たぶん、大塚署長はわかりすぎるほどわかってるんだと思いますよ」
「それはどういうこと?」
「んー、たぶん、そのうちわかりますよ。大塚署長は、天才的な常人なんです。だから、ぼくは信頼してるんです」
正太郎は、のんびりした口調で答える。
「……?」
その言葉に、レナーテは、首をかしげるばかりであった。
金田正太郎 レナーテ・不乱拳/鉄人28号 角川書店 重松敬
匿名 (2016/03/31 Thu 20:07:09) ID:wM2NjZDQyOGN SoftBank